大浪池・韓国岳 2014.5.31

おおなみいけ・からくにだけ・1700.3m(鹿児島県霧島市)



韓国岳(からくにだけ)は、九州南部に連なる霧島山の最高峰であり、鹿児島県霧島市、宮崎県えびの市、小林市の境界にまたがる。頂上には直径900m、深さ300mの火口があり、雨が続くと池ができる。また、冬にはよく冠雪し、霧氷なども見られる。北西山腹にえびの高原が広がり、南西山腹に大浪池がある。

万年山
大浪池の西回りコースの途中から見る韓国岳

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昨日は、山登り仲間である会社の先輩を鹿児島空港まで迎えに行き、高千穂峰に登る。下山後さくら・さくら温泉にはいった後、道の駅「霧島」で車中泊ならぬ野宿を敢行する。

その道の駅の付近には民家はなく、24時間トイレがあるだけの静かな公園のような場所(店舗・管理棟は一つ上の高い台にある)で、木製の屋根、テーブル付きのちょうどいいベンチがあった。他に人もおらず迷惑もかかりそうにないので、大胆にもそこに陣取りおやじ二人で酒盛りを開始する。少し物騒だが、周囲も暗くなりいい雰囲気になってくる。今回は準備不足でつまみは、ウインナーソーセージ、ちくわと鹿児島空港で買ったカツオの腹皮だ・・・。鍋で白米を炊いたが、固くて食べれそうにない。アルファー米にすべきだった・・・。途中から長野県からきた中高年男性がベンチに座り話の輪に加わる。その人はベテランのハイカーで、車中泊しながら九州の百名山に登っているとのこと。明日は開聞岳に登るそうだ。長野県の山、屋久島等の情報交換をする。

時間も遅くなったのでベンチの上に寝袋を広げ眠りに就く。先輩の話だと夜中に目が覚め、中高年女性がそばを通り過ぎていったので気味が悪くなり、何故夜中に人が歩いているのか?と大変驚いたそうだ。夜中になり数台の車中泊目的の車が到着し、その車で旅をしている我々と同類の人だった。車中泊(実は野宿)の経験がない先輩は、事情が分からず理解できなかったようだ。まあ、それにしても野宿は少し危険があるかもしれないが・・・。少しスリルのある一夜だった。


歩行距離 8.0km
所要時間 4時間50分
累積標高差 (+) 760m  (-) 760m
コース 大浪池登山口07:50 → 大浪池避難小屋08:20 → 韓国岳避難小屋09:10
  → 韓国岳10:10 → 韓国岳避難小屋11:25 → 大浪池避難小屋12:15
 →  大浪池登山口12:40 



早朝、朝メシを食べ大浪池登山口をめざし道の駅を出発する。大浪池登山口の近くの道路の側の駐車スペースに車を置き、07:50大浪池登山口バス停にある石畳の敷かれた登山口に入る。巨木のある緩やかな樹林の石畳を登っていく。樹林帯を抜け急に視界が開け、前方に大浪池避難小屋が見えてくる。そこを過ぎると突然、大浪池と韓国岳が目の前に現れる。その美しさに心が奪われる。大浪池は、火口湖の一つで、水面の直径は約650m、標高は1239mもあり、ほぼ円形をしている。大浪池にその火口縁を辿る東西ふたつのコースがある。往路は左に折れ西回りコースをとることにする。整備された木製の階段を上り、なだらかな歩きやすい登山道を歩いていく。その姿を少しずつ変えていく大浪池の湖面は鏡のようで、火口縁が映しだされる。樹林を過ぎると、道の両側にはたくさんのミヤマキリシマが咲いている。やがて岩場を下っていき、笹に囲まれた木道に出る。09:10韓国岳避難小屋の分岐に達する。韓国岳山頂までは、あと1.2kmだ。分岐を過ぎてしばらくすると、樹林の中の狭くて急な木製階段の上りになる。息をきらせ、何度も休みながら登っていく。ツツジドウダンが咲いている。

途中視界が開け、眼下に大浪池が見えてくる。その山肌は部分的にミヤマキリシマのピンク色で染まり、とても綺麗だ。急な木製階段が終わり、ガレ場になる。いつも健脚の先輩は、はるか前を行き、もうすぐ山頂に達しそうだ。ペースを守り登っていく。沢山の登山者がいる山頂が見えてくる。右手には、高千穂峰と新燃岳が見えてくる。10:05霧島連山の最高峰・韓国岳(1700.3m)に到着する。山頂の標識の周りには登山者でいっぱいだ。韓国岳山頂は、大きな火口の最高地点で、火口縁の向こうには大浪池と同じくらい大きな火口が広がる。山頂からは遮るものはなく、360度の絶景が広がり実に素晴らしい。荒涼とした高千穂峰と新燃岳の稜線は、月面を連想させ迫力がある。

コンビニ弁当を食べ、記念撮影をしたのち大浪池を眼下に見ながら来た道を下っていく。木製階段の下りでは、30名程度のカラフルな服装の韓国人登山者とすれ違い、道を譲る。とてもきつそうなので「チョンチョニカセヨ・ゆっくりいってください。」と声をかける。地理的にも近い九州の山は、韓国人にも人気があるようだ。山に自国と同じ名前がついているからだろうか。11:20韓国岳避難小屋の分岐に到着し、小休止をしていると、仲のよさそうな中高年夫婦から道を尋ねられる。その夫婦は、山口県周南市から来たそうで、今日韓国岳に登り、明日高千穂峰に登るという。驚くことに以前、我が萩の町に20年間住み、自分の家のすぐ近くにある観光ホテルに勤務していたそうだ。たくさんのいい思い出があるようで、萩をとても懐かしがっていた。偶然というものはあるものだ。山では気軽に話ができる。

復路は、韓国岳避難小屋の分岐を左に折れ、大浪池の最高点(1411.4m)を通る東コースを行く。 大浪池避難小屋の分岐を過ぎ、12:35無事、大浪池登山口まで帰着する。当日は妙見温泉の、薩摩隼人妙見ホテルに泊まり、山登りの疲れを癒す。源泉かけ流しの素晴らしい温泉であった。明日は、先輩を鹿児島空港へ送った後、大分へ移動する予定だ。







万年山
07:50 大浪池登山口近くの駐車スペースに車を置き出発

万年山
大浪池登山口に入る
万年山
アカマツやモミなどの巨木の下の石段を登っていく
万年山
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万年山
08:20大浪池避難小屋を通過する。
万年山
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万年山
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万年山
大浪池避難小屋を過ぎると突然、大浪池と韓国岳が姿を現す。
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往路は大浪池西回りコースを行く。
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ミヤキリシマが咲き誇る。
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ミヤキリシマ
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ミヤマキリシマ
万年山
火口縁の道は整備され歩きやすい。
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ミヤマキリシマ
万年山

万年山 万年山
08:20 韓国岳避難小屋の分岐を通過。
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分岐点近くの韓国岳避難小屋
万年山 万年山
万年山
万年山
振り返れば美しい大浪池が見える。山腹はミヤマキリシマでピンク色に染まる。
万年山
右手には高千穂峰と大浪池が見えてくる。
万年山
道はガレ場に変わり、山頂はもうそこだ。先輩ははるか先を行く。
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10:10 韓国岳山頂に立つ。
万年山
山頂は登山者で賑わう。
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万年山
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万年山

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高千穂峰と新燃岳。荒涼とした月面のようだ。

万年山
韓国岳山頂は火口縁の最高所だ。

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韓国岳火口
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復路は大浪池東回りコースを行く。
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ミヤマキリシマが咲き誇る。
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万年山
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万年山
ハルリンドウが咲いている。
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大浪池最高点(1411.4m)は、東回りコースにある。
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万年山
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万年山
大浪池避難小屋まで戻ってくる。
万年山
早朝、数台だった駐車スペースは、車で埋まっていた。
万年山
薩摩隼人妙見ホテルに泊まる。
万年山
妙見温泉



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